ひきだし研究所 Hikidashi Laboratory

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ひきだし研究所 Hikidashi Laboratory

【街とパン屋さんのおはなし】千葉県内(千葉市、野田市)に3店舗を構える “暮らしに寄り添うベーカリー” トイットの丹羽 祐介(にわ ゆうすけ)さんにお話しを伺いました。

【街とパン屋さんのおはなし】千葉県内(千葉市、野田市)に3店舗を構える “暮らしに寄り添うベーカリー” トイットの丹羽 祐介(にわ ゆうすけ)さんにお話しを伺いました。

2023.06.20
つながるまなぶ

千葉県野田市にある「Tiny Bakeryトイットみずき店」は、今年6月でオープンから5周年を迎えます。今回、5周年企画としてTAN-SUの地元でもある野田市の畑で育ったジャガイモとのコラボブレッドの販売が実現しました。

TAN-SUからのコラボの相談にも快く応じていただいた丹羽さんは、「みずき店」の立ち上げを経て、現在は千葉市検見川区にある「トイットさつき店」の店長としてお店の運営に努めています。

“心の奥に熱い闘志を秘めている“という言葉は、なにもスポーツ選手や冒険家だけのものではなく、丹羽さんのようにパン作りに情熱を注ぐモノづくり人にもピッタリと当てはまる言葉に感じます。5周年を迎えるにあたり、あらためてお店の立ち上げから現在に至るまでの道中を振り返ってもらいました。

文・撮影:やまぐちやすゆき(TAN-SU)

新たなパン職人としての道は、パン作り!?ではなく店作りから!

――――― 丹羽さんは大手ベーカリーで12年間製造スタッフとして務めたのち、系列店8店舗のスーパーバイザーを務めたそうです。その後、次のステージに進むために同社を退職。

丹羽さん:「1年くらい日本全国を放浪!?してたんですよ。パン屋の世界しか知らなかったので外の世界を見てみたいと思ったんです。家庭菜園もしてたので農業に興味があったので、最初はFacebookでつながった静岡県の農家さんの農業体験イベントに息子と一緒に参加したんです。その後、長野県の女性猟師さんのところに狩猟体験(狩りはせずさばきのみ)に行ったり、山口県の漁師さんに体験に行ったり1年間くらいいろいろな経験をしました。」

――――― 猟師まで!のふり幅には驚きましたが、でも、やっぱりパン職作りの魅力に立ち返ったという丹羽さん。そんな時に、当時千葉県野田市みずき界隈の住宅開発を手掛けていた拓匠開発(現在の勤務先)が、トイットみずき店のオープンスタッフを募集していることが縁で入社することになったそうです。

丹羽さん:「パン職人としての募集だったのですが、スタッフも僕一人しかいなかったので、いきなり店長として店づくりから手掛けることになったわけなんです(笑)。」

「住宅開発会社が母体のパン屋さんなので、当初はパン業界で生きてきた自分にとっての当たり前というか常識が通用しない場面に遭遇します。パン屋を運営するために必要な情報を一から伝えて、社内で予算申請していくことが一番苦労しましたね。」

――――― ここで、突然の阪本社長登場!一同、びっくり!!特別出演ということで、ご挨拶も済ませると、阪本社長が店舗オープンの経緯をお話してくれました。

阪本社長:「ここ一帯(野田市みずき)の住宅開発(街づくり)を請け負っている中で、住民の方からパン屋さんを作ってほしいというオーダーをもらいました。住民の方からのオーダーには応えたいという社風もあって店舗準備を進めたわけです。でも誰が運営するの(笑)?みたいな状況になったので丹羽くんに一任です(一同爆笑)。」
      
丹羽さん:「スタッフィング、駐車場問題、メニュー開発も含めて、わかる人間が自分しかいかなかったので、オープンまで全ての行程に関わりました。いや~●▽※■△※◎(笑)」

――――― どうやら言葉にならない苦労があったようです!

ニッチなメニュー!?でわざわざ行きたくなるパン屋さんに

丹羽さん:「オープン当初はお客さんが来なくて、何でパン作ってるんだろ?って自問自答してましたよ。そこで何かしらパンの特徴を出すことを考えました。駅からも遠く地理的に奥まった新興住宅街に店舗を構えているため“わざわざ行きたくなるパン屋”にしなくては地域に根付かないだろうと危機感もあったので、何かしら特徴を出したいと思いました。」

「他店で扱っているようなメニューでは価格競争に負けるので、特徴のあるニッチなメニューにしようと思ってオリジナルメニューを開発していました。それが徐々に三角形の建物の特徴とも重なって良い目印になったのはラッキーでした。野田市内のマルシェに参加したことで美味しいという反響もありました。」

――――― 店舗開発の着手してからオープンまでどのくらいかかったんでしょうか?

阪本社長:1年くらいですかね(建物自体はオープン2年前に完成)。我々が土木建築が主事業ですので、家は建てられてもパンは焼けないんですよ(笑)。そこから丹羽くんが来てくれて、徐々に事業計画に落とし込んでいったという感じです。作ってからも駐車場がないとか、次から次へと問題山積の中、一つ一つクリアしていってようやくオープンにこぎつけたわけです。」

丹羽さん:「サイクリストの影響も大きかったですね。あれもたまたま偶然で自転車で買い物に来るお客さんが不便そうだと思って駐輪スタンドを設置したら噂が広まりました。偶然が生んだ産物というか・・・。でもそういう感じでその場その場で、臨機応変に良い環境作りをしてきたことが結果として良い方向に行ったと思っています。」

――――― 最後にお伺いしたいのですが、パン作りのこだわりは何ですか?

丹羽さん:「語弊がある言い方かもしれませんが、美味しいこと以外にこだわりはあえて持っていません。人の味覚も好みもそれぞれですし。ただし、自分で美味しいと思ったものを作ることが重要で、このことはスタッフにも常に言っています。美味しいと言葉で言うのは簡単なんですが、いろんな情報を吸収しないと自分の味の感覚を発見できませんので、とにかく研究ですね。」


――――― 思い立ったら行動するという情熱もありつつ、課題に立ち向かってより良い方向に改善していく実行力もある丹羽さんだからこそ、パン職人でありながら店舗づくりができたのだろうと思います。

丹羽さんが立ち上げたトイットみずき店も5周年。今ではたくさんのスタッフさんや職人仲間で賑わっています。トイットのパンが食べたいという“わざわざ行きたいパン屋さん”として野田市内外から大勢のお客さんやサイクリストが訪れます。

さあ、街のためのパン屋さんは、今日もホクホクとパン作りに奮闘中です!

トイット×TAN-SU>
トイットみずき店5周年記念企画
「赤と白のポテトイット」オリジナルブレッドを
2023年6月20日(火)~25日(日)販売

千葉県野田市で人気のベーカリー「Tiny Bakeryトイットみずき店」の5周年企画として、TAN-SUの畑で育てた2種類のジャガイモで作ったオリジナルブレッドを期間限定販売!

真っ赤な皮が特徴で甘味の強い「アンデスレッド」と、デンプンが少なく生食できる希少品種「はるか」の2種類のジャガイモで作ったオリジナルブレッドです。回、トイット姉妹店3店舗で同時販売していただきます。

トイット店舗情報 (3店舗同時販売)
https://takusho.co.jp/toit/

【5周年記念オリジナル商品紹介】
■赤いポテトイット「アンデスレッドと飴色玉葱のピサラディア」
フォカッチャ生地に蒸したアンデスレッドとブラックオリーブを混ぜ込み、新玉葱を飴色に炒めてパルメザンチーズを乗せて完成。※ピサラディアとは飴色玉葱を乗せたものの総称

■白いポテトイット「ポテト(はるか)と人参ラぺのバインミー
※店舗ごとにメイン具材(鯖・チキン・海老)は変わります。
人参とジャガイモはラぺにスイートチリソース・パクチーで。

【TAN-SUの「おちゃのまファーム」】
株式会社TAN-SUでは食育活動の一環として野田市にある「おちゃのまファーム」(畑の名前)」で年間を通して旬の野菜づくりに取り組んでいます(農薬不使用)。

(使用品目)
① アンデスレッド
原産はアンデス。岡山県生まれの品種。皮は赤く、果肉は黄色でホクホク系。ジャガイモそのものの甘味が強く、甘さがはっきりわかるのが特徴。スーパーではほとんどみかけないのですが、とても楽しいジャガイモです。

② はるか
長崎県生まれの国産品種です。2009年に品種登録された若いジャガイモです。デンプン質が少なく皮も薄く果肉も白色で生でも食べれる希少品種です。ジャガイモ自体の甘味は薄いのですが、柔らかくて火通りも良く、あえ物や漬物にも相性抜群で調理しやすいです。

トマト
プロデュースバイ TAN-SU

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