高知県の魅力発信プロジェクト

2015.10.30 Fri
「平成の薩長土肥連合」が観光PRで結束!4県合同で旅行商品を開発へ。

2018年の明治維新150周年へ向けて、幕末から明治維新にかけて躍動した鹿児島(薩摩)、山口(長州)、高知(土佐)、佐賀(肥前)の4県が、広域観光プロモーションを展開していく「平成の薩長土肥連合」。今夏の発足により早速、具体的な動きをスタートさせました。

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高知県の尾﨑正直知事(写真左)が、山口市内を訪れて山口県の村岡嗣政知事と会談。旧知の仲で公私ともに親交を温めていた両知事とあって、平成の薩長土肥連合について「カタチばかりで立ち上げたのではなく、時間を置かずに早速、4県で協力し合って具体化していきたい」と声をそろえました。

報道陣にも公開で行われた、今回の“長土会談”。主に「広域観光プロモーション」と「災害時の協力」の2点がテーマとなりました。まず、観光誘客については、隣接していない4県でいかに連携を取って広域PRを進めていくかが課題に。高知県の尾﨑知事は「各県の観光振興のレベルアップを図れる機会」とし、坂本龍馬記念館の新館建設など県内の施設を充実させる一方で「歴史観光を中心としたキャンペーンを大いに展開したい」と考えを示しました。

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これを受けて、山口県の村岡知事は「四国と九州にまたがるPRとなれば、やはり“陸路”を軸とするのは難しい」と話し、海上交通を軸とする新たな観光プランの必要性を強調しました。すでに、山口県の萩や下関と瀬戸内を結ぶクルーズなどが行われていることから「明治維新150周年記念クルーズとして、船会社にも誘致していきたい」と提案。尾﨑知事もかねてから温めていたプランだけあって「新たな旅行商品として、4県が足並みをそろえて旅行代理店各社に持ち込んでいければ」と同意し、4県の知事による定例の「薩長土肥連合サミット」や合同の旅行商品説明会の開催を希望しました。

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そして、今回の会談の2つめの大テーマである、広域での防災協力について。
太平洋沿岸に多くの市町村が連なる高知県では、発生が懸念される南海トラフ巨大地震への備えが急務。県内では避難タワーの設置など整備が行われていますが、尾﨑知事は「34mの津波などにより、高知県だけで約4万2,000人の死者が出るといわれている。超広域災害では、単県だけでは対応が難しい」と他県と協力した備えの重要性を示しました。従来より検討、対策を講じてきた山口県では、災害時の食料の確保と提供、医療面での救援体制の整備を進めており、村岡知事は「中・四国の災害協定など、平時から関係性をしっかり築くことが大事。迅速な対応ができるように努めたい。また、本県も被災する可能性があるだけに、高知県の防災へのノウハウを学ばせていただきたい」と話しました。両県では、現場レベルでの人事交流を活発化させる方針です。

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平成の薩長土肥連合の発足により、いち早く動き出した高知、山口の両県知事。今後は、鹿児島、佐賀とも構想を共にし、4県連動を加速させていきます。新たな観光ルートの設置や防災意識の高まり、文化交流の促進など、それぞれの地域にとってメリットを生み出しそうです。TAN-SUでもこれからの4県の取り組みに注目していきたいと思います。

text & photo = KENJIRO Yamashita(TAN-SU)